佐々木正美(児童精神科医)の子育てへのまなざし

  • 2020.07.30 Thursday
  • 13:45

 

佐々木正美さんにやっと出会えた。

 

すでに他界されており、本を通して出会った。

 

「愛着」は、私の相談室でもとても大事にしているが、「愛着」についてここまでまっすぐ書いてくれていた精神科医に初めて出会った。

 

読んでいたら、佐々木先生に共感してもらえた気がして泣いてしまった。

 

なぜなら、子育てをしている中で、私の子どもとのやりとりにあまりにも手間ひまかけているからなのか、子どもが小さかった頃には「放っておいたらいい」とか「反応しなければいい」と言われることがよくあったからだ。

 

そのように言われる方には、共通点があって、子どもが3人以上いて、看護師や先生などで働いておられた方々だった。まぁ、これ以外にも、よく言われたが。

 

しかし、佐々木先生は、私が信念をもってきたことを下支えしてくださるようなエビデンスであったりお考えであったりを、本の中で何度も何度も書かれていて、心の底から嬉しかった。

 

「過保護に育てれば自立する」

 

という、一見、現代の子育て論とは相対立するようなお考えを佐々木先生はもたれているが、これは心理学者・河合隼雄も同じことを述べていて、私もその通りだと思っている。ちなみに、野口整体の子育ても、基本的にこれに沿うものだと思っている(いまや、そういう考えで野口整体をやっているのは少数かもしれないが)。

 

しかし、「過保護」と「過干渉」との違いであったり、佐々木先生や河合先生のおっしゃる「過保護」は、厳密には「愛着」のことであるのには注意が必要だ。

 

現代では、「愛着」が希薄な親子関係が多いのである。

 

にもかかわらず、先回りして心配したり、何でも与えたりすることで、子どもとの関係を維持しているケースが多いのである。

 

例えば、子どもが「ゲームがほしい」と言ったとしよう。

 

たいていの親は、「ゲーム依存になるのでは」などと心配する。

 

しかし、「愛着」関係がしっかりと築かれているならば、そうはならないのである。

 

ゲームなどのモノで自己愛を満たす必要がないから、子どもは単純に、楽しむだけなのである。

 

親子に「愛着」がないほど、子どもがほしいというゲーム機を買うことはない。ここでも子どもの心は、親にキャッチしてもらうこともなく、ますます難しいことになってしまう場合がある。

 

こんなことを書くと、親を責めていると思われる方もいるかもしれない。

 

そうではなくて、「愛着」を育むことはとても簡単なことであって、まずはこれさえあれば子どもは大丈夫だと言いたいのだ。

 

けれども、現代社会では、「愛着」よりも、+アルファの何か(例えば、子育てイベントなど)をやることに親たちは試行錯誤している。

 

「愛着」は、やりとりの積み重ね。

 

ほんとうに、まずはこれが大事。

 

そして、敗戦後、親子の愛着よりも物質的豊かさの中で育てられた子どもたちが、いま大人になってどんな社会問題が起こっているのか。DVやストーカーやハラスメントと関係するのか。

 

そういう、巨視的な視点から、私は子育てを考えている。

 

三つ子の魂百まで。

 

これは、第二派フェミニズムが批判してきたように、女性を子育てに縛り付けるものではないのだ。

 

この点については、話が入り組んでいるのでまた書きます。

 

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