抑うつポジションの素晴らしさ

  • 2020.06.13 Saturday
  • 15:36

 

「抑うつポジション」とは、精神分析家のメラニー・クラインが発見したもので、全体的な心の発達と他者との健康なかかわりを築くうえで、とても大切なものです。

 

しかし、「うつ」という言葉だからなのか、あるいは、抑うつポジションで感じる感情が一見マイナスな感情(例えば、「痛い」「悲しい」「あきらめ」など)であるからなのか、なかなかこの大切さを理解することは難しいようです。

 

「うつ」はいけない、という社会的な認識があるせいかもしれません。

 

高度経済成長期のような、あるいはバブル期のような、右肩上がりの生き方が良いと考える人たちが多いからかもしれません。

 

何事もないことが良い、傷つかないことが良い、と考える人たちが多いからかもしれません。

 

しかし、右肩上がりの成長は、必ずあるときを境に下り坂になることは、日本経済をみるまでもなく、「人間は老いていく」という事実を私たちは知っています。

 

何事もない方がよいと望むのは、何かあったときに苦しかったり傷ついたりした、あるいは誰も助けてくれなかった、あるいは自分の思い通りにならなかったからで、これらの痛みや悲しみを共感してくれる人がいなかったからでしょう。

 

傷ひとつなく生きることなどはできないことは、火をみるよりも明らかです。

 

むしろ、傷を活かす、レジリエンス力が近年は心理療法でも注目されています。

 

レジリエンスを発揮するにも、抑うつポジションを経過する必要があります。

 

抑うつポジションは心のテーマに応じて、何度も何度も経過するものですが、経過する度に、生きるのが楽になっていきます。

 

他者との関係が豊かになっていきます。

 

自分でやろう、という気持ちが湧き起こってきます。

 

何か嫌なことがあったときに、買い物をしたりスイーツを食べて一時的に気分良くなってわが心を観ないようにせず、試しに一度、カウンセラーと分かち合ってみるといいかもしれません。

 

これは、確かに、特に最初は「痛み」も伴いますが、確実に、自分の人生が実りあるものになっていきます。

 

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