「良くなる」とはどういうことか

  • 2020.04.30 Thursday
  • 11:24

 

先日、幾人かのセラピストや整体師と話したとき、共通した見解があった。

 

それは、「ここで来たら良くなるのにというところで、風邪を引いたり、子どもが熱を出したから行けないとなったりで、クライアントが来なくなる」ということだった。

 

これは、野口整体でいうと、めんげん(好転反応)に当たる。

 

また、精神分析でいうと、エナクトメントというものにあたる。

 

この時期は、セラピストにとってもきつい時期である。なぜなら、クライアントの投影同一化を受けたりすることがままあるからだ。

 

例えば、心理療法や整体を受けた後、「高熱で40℃近くでた」とか「転んでねん挫した」となると、因果論的思考になれている現代人からすると、「セラピーを受けたらそうなった=悪くなった」と考えがちだからだ。

 

心理療法や野口整体をやっている立場からすれば、好転反応だけれども「好転反応が怖い」という声はよく聞く。

 

それなら、取り組まなくてよいだろうと思うし、そのままで生きたらよいのだろう。どこかの段階で家族の中の誰かが、問題を引き継ぐだけだろうし、自分の人生を誰かに預けたまま死んでいくのが向いている人もいるだろう。

 

ちなみに、ドンネル・B・ スターン(精神科医)によれば、「解離とエナクトメントは、認めがたい自分のある側面を回避し、その側面を〈他人に押し付けること〉、つまり《対人関係化》しようとする無意識的な防衛である。それは、心理臨床の妨げになるが、その一方で、セラピストとクライアントの両方にとって、自分の経験の自由や可能性を広げる〈好機〉ともなる」と書いています。

 

結局は、「自分はどうしたいか」なのだけれど、「自分はどうしたいか」を自分で考えることの力を削ぎ落されてきた現代人にとって、「自分はどうしたいか」を自分で考えることはとてつもなく難しいことがあるようです。

 

そのため、まずは「自我育成」がどうしても必要になる。

 

良くなってくると、自分軸で「いまの現実」に地道に取り組めるようになる。それは、妄想から降り、人生の目的や目標をもって生きることでもあるように思う。

 

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